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中東・イスラム圏の簡単なまとめ 【ISIL支持勢力が拡大、勢力が衰えない本当の理由】


複雑な中東の勢力図を簡単にまとめました。それと最近の中東に関するニュースを絡めて、ISILの資金源なども解説します。

イスラム教スンニ派、シーア派、原理主義、分布図

■イスラム原理主義勢力

ISIL(いわゆるイスラム国)などテロリズムに走るイスラム原理主義勢力
・イスラム教の約8割を占めるスンニ派のうち、ハンバル学派と呼ばれる学派(上図の濃い緑のエリア)
・シーア派ホメイニ路線を取るイラン、ヒズボラ(レバノン)、など。


イスラム原理主義を、「イスラム教を自分勝手に解釈している集団」と単純化している人が多いが、一つの学派を形成している理論を持っている事が重要。


それが利己的なものであっても、一定の権威を持ってしまっているという事を理解すべき。


■スンニ派の4学派は、原理主義1学派とその他3学派

・ハナフィー学派:トルコ、北アフリカ、中央アジア、パキスタン、インド、ウイグルに勢力。
・シャーフィイー学派:インド沿岸部、アフリカ大陸東部、インドネシア、ロシアの北コーカサス地方に多い。
・マーリク学派:北西アフリカのマグレブ(モロッコ、アルジェリア、チュニジア、西サハラ、エジプト、リビア、モーリタニア)、アラブ首長国連邦、クウェート、サウジアラビアの一部。

上記3学派は西洋文化を受け入れる柔軟性がある。ただしマーリク派の一部に原理主義に傾いている地域がある。


・ハンバル学派(原理主義):サウジアラビアのワッハブ派、アル・カイーダ、ハマースなど。

アル・カイーダにはタリバン、ムジャヒディン、AQIM、ボコ・ハラム、アル・シャバブなど多くの関連組織がある。アルは英語のThe、カイーダはNetwork、つまりアル・カイーダとは「ザ・ネットワーク」という意味で、様々なテロ集団のネットワークを指す。

ISILはアル・カイーダから分裂した組織でアル・カイーダとは対立しているが、ハマースとは良い関係である。


ハマースはムスリム同胞団から生まれた過激派テロ集団。

ムスリム同胞団を穏健派と報道される事が多いが、報道関係者の対応を穏健派がしているだけで、中身は過激派が多い。

■シーア派そのものが原理主義の過激派というわけではない。

シーア派十二イマーム派を国教とするイランは最高指導者ハメネイ師がイスラム原理主義ホメイニ路線を取っているがパーレビ国王の時代は穏健派だった。

2013年の大統領選挙で大統領に勝ったのは穏健派のロウハニ師。


■最近は、スンニ派ハンバル学派を中心にISILに同調する過激派が増えている。

ISILに連帯を表明した過激派マップ

【イスラム国殺害脅迫】「イスラム国」に忠誠 過激派呼応、拡大の一途:産経新聞
http://www.sankei.com/world/news/150131/wor1501310014-n1.html

15カ国29組織、テロ激化懸念

 【カイロ=大内清】イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に忠誠を誓ったり支持を表明したりしている過激派のネットワークが、昨年6月にイスラム国が「カリフ制国家」を自称して以来、拡大の一途をたどっている。


米国のテロ情報分析会社インテルセンターの調査では少なくとも15カ国29組織に達しており、イスラム国に呼応したテロの危険性も高まっている。


調査によると、イスラム国系組織は、中東・北アフリカ各地のほか、南アジアのインドやパキスタン、アフガニスタン、東南アジアのフィリピンやインドネシアにも存在。

それぞれの組織がどの程度、イスラム国とのつながりを持つかは不明だが、こうした「下部組織」はイスラム国に参加する戦闘員の供給源にもなっているとみられる。


 これらの組織の中には、国際テロ組織アルカーイダから資金提供を受けていると指摘されてきたフィリピンのアブサヤフなど、アルカーイダ系と目されてきた勢力も含まれている。

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■対ISIL有志連合

・中核10ヶ国
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、オーストラリア、トルコ、イタリア、ポーランド、デンマーク

ISILへ空爆参加・軍事支援している国
サウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)、ヨルダン、バーレーン、カタール、オランダ、ベルギー


・ISILへの空爆反対:ロシア、イラン、


■イスラエルは核を持とうとしているイランと、パレスチナやイスラム圏全体を基本的に敵だと考えるとともに、敵の敵を味方と捉えて敵の内部分裂の工作やサイバー攻撃などを数多くやっている。


また、アメリカの政策を変えさせるロビー活動が活発であり、アメリカ民主党を影で操ってきた。ケリー国務長官をネタニヤフ首相が殴った事件でアメリカ民主党との蜜月が発覚。


グローバル金融業界をバックに持つイスラエルがISILに資金を与えてイスラム教国家全体の弱体化工作を仕掛けているという噂もある。イスラエルが全ての黒幕とまでは言えなくとも、何らかの工作をやっているのは間違いない。


■2013年シリア・アサド政権包囲網(化学兵器使用が問題となった時)

・シリア反政府勢力を支援:アメリカ、イギリス、フランス、サウジアラビア、カタール、トルコ、ヨルダン、イスラエル、アルカイダなどのイスラム過激派。

・アサド政権を支援:ロシア、イラン、ヒズボラ(レバノン、シーア派)、イラク


ISILはアサド政権と対立している。

ISIL 米国、シリア、イランの関係

■対シリアに関して、欧米に近い国々と過激派が協力関係にあり、敵の敵は味方の論理で、誰が敵で誰が味方かわからない複雑怪奇な状態になっている。


このほど、アサド政権と敵対していたはずの米国がアサド政権を容認した。

米、アサド政権「容認」 対テロ優先、シリア政策転換か:産経
http://www.sankei.com/world/news/150131/wor1501310016-n1.html
2015.1.31
シリアのアサド政権打倒を掲げてきたオバマ米政権が、当面はアサド政権の存続を容認する方針に転じたもようだ。

アサド大統領の指揮下にあるシリア政府軍が同国内を拠点とするイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に打撃を与えることを期待したものだが、自国民に化学兵器を使ったとして国際的非難を浴びてきた同政権を延命させることに対して批判が高まる可能性がある。

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また、アメリカは敵対していたイランとも関係修復に乗り出している。強力なイラン革命防衛隊を対ISIL戦に使う目的だろうけれども、イスラエルやサウジアラビアを激怒させるだろう。


イラン日本語ラジオ:イスラエル筋、「イランとアメリカは合意に近づいている」
http://japanese.irib.ir/news/nuclear-power/item/51860-イスラエル筋、「イランとアメリカは合意に近づいている」

2015/02/03
シオニスト政権イスラエル軍のラジオがEUの外交官の話として伝えたところによりますと、アメリカのケリー国務長官とイランのザリーフ外務大臣は、イランの遠心分離機の数を増加する代わりに、イランがイラク、アフガニスタン、シリアの安全保障に影響力を行使することについて話し合いを行ったということです。


シオニスト政権の関係者はヨーロッパの外交官の話として、「アメリカはここ数週間、イランに多くの利権を与えている。

それによればイランは6500基の遠心分離機を保有することが可能である」ということです。さらにこの外交筋は、「アメリカは対イラン制裁の解除を受け入れている」と主張しました。


この報告はさらに、イスラエルは、イランに遠心分離機を維持させる、事実上イランを核大国にしようとするアメリカ政府の意向を懸念しているとしています。
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■穏健で親米だと思われていたサウジアラビアやカタールは、実はテロリストを支援する魑魅魍魎が跋扈するクセモノ国家。


サウジアラビア、カタール、UAE(アラブ首長国連邦)、トルコはISILの資金源だった。

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(ISILの胴元は誰なのか?)
http://melma.com/backnumber_45206_6107866/

平成26年(2014)10月15日(水曜日)

 失言癖のあるバイデン副大統領。10月2日にハーバード大学の講演で、「ISILの資金源はカタール、UAE、サウジアラビア、そしてトルコである。ただし個人名で献金されている」と言った。


 これはブルッキングス報告書に記載されていたため、原稿を棒読みした
ようだが、ただちにトルコが抗議し、10月4日、バイデンはトルコのエルドアン大統領に電話して謝罪した。


 事件はこれで納まらなかった。

 7日に発売されたパネッタ元国防長官の回想録で、オバマ政権のイラク政策はなっていない。撤兵は時期尚早で、当時ペンタゴンは「いま多少の米兵を残留させないと、イラクはアルカィーダが跳梁跋扈してアフガニスタンの二の舞になる」と反対していたが、まったく聞き入れなかった。


ゲーツ前国防長官も回想録でオバマをこき下ろし、ヒラリー前国務長官も、オバマ政策を批判した。なんのことはない。オバマ第一期政権を囲んだホワイトハウスの幹部が、みな、オバマ大統領を無能として、突き放しているのだ。


 実際にISILにはサウジ、カタール、UAEから「個人」の名前で巨額の寄付があり、武器購入の軍資金となっている。

ほかにもISILは誘拐身代金や恐喝、婦女子誘拐のうえ性奴隷として輸出していると言われ、イラクから石油を密輸して豊富な軍資金に恵まれ、外人部隊をリクルートしてきた。


 米軍のイラク、シリア空爆にもかかわらず、テロリストらは一般民衆を巻き添えにするため、住宅地に潜り込んでいるので、効果的空爆はできない。
 

 ▼「ホラサン」、「アル・ナスラ・フロント」等の過激派組織と合従連衡の可能性

 14日発売の『TIME』(14年10月20日号)に拠れば、シリアに陣取る過激派の「ホラサン」の拠点にも空爆したが「効果が挙げられず、FBI長官のジム・コメイは、まもなく彼らの報復テロが米国と同盟国内で開始されるだろう」と悲観的なコメントを寄せている。


 「ホラサン」は謎の組織で構成員はアフガン、トルクメニスタン、イランからのメンバーが占め、アルカィーダの幹部だったザワヒリが、密かに部下のモハシン・アル・ファダリをシリアに派遣して細胞を組織させたという位しかCIAも把握していない。

 モハシン・アル・ファダリは軍資金集めにも秀でており、最初、かれはシリアにあった「アル・ナスラ・フロント」という過激派の組織に潜り込んだ。アルカィーダ並びにISILと連絡があったようだ。


 「シリアのアルカィーダ」がその後、分裂し、ISILに合流したグループとアル・ナスラ・フロントに加わった組があるという。

 ともあれ、米軍と有志連合には湾岸産油国も加わっているが、後者がどこまで本気なのか、正体がつかめないうえ、途中から有志連合に加わった筈のトルコも、武器と兵隊のシリアへの密輸ルートの壊滅には消極的である。


 他方、イスラムの脅威に対して「移民反対」などナショナリスティクな排外主義が横溢するフランス、イギリスでは、ムスリムに対する「ヘイト・クライム」がISILの跳梁に比例して急増している。

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対ISIL有志連合に参加しているサウジアラビアやカタール、UAEは、ISILの源流であるイスラム原理主義のスンニ派ハンバル学派が多い国でもある。

UAEは欧米の専門家を政治家として雇い入れて国家運営させるほどお金に物を言わせて来た国。


彼らが一筋縄ではいかず、国家として欧米と結びつきつつも、個人レベルでは欧米を決して信用しない者が多く、金持ちほどその傾向が強い。


それは、金儲けは悪い事と思われているイスラム教世界にあって、アラブのお金持ちが財産の還元先として選んでいるのがイスラム文化圏のために戦う過激派テロリスト達であるという事実に現れている。

つい最近も、サウジの王族がテロリストの資金源だったことが暴露された。


AFP:「サウジ王族がアルカイダを資金援助」、9.11実行犯が証言
http://www.afpbb.com/articles/-/3038830

【2月5日 AFP】2001年9月11日の米同時多発テロの実行犯で唯一、米国で有罪判決を受けたザカリアス・ムサウイ(Zacarias Moussaoui)受刑者が米弁護士に対し、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が1990年代にサウジアラビア王族から多額の寄付金を得ていたと話していることが分かった。
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有志連合がISIL支配地域の油田を空爆で破壊してはいるが、そう簡単には資金が枯渇しない。


しかもアメリカを中心とする対ISILの勢力が一枚岩ではなく、敵味方入り乱れての複雑な力関係で成り立っているため、ISILのテロ活動を終わらせるのは簡単ではない。


ISILがイスラム大帝国の夢をイスラム教圏の人々、特に過激派テロ集団に投げかけた影響の大きさや、テロリストが生まれてくる環境の熟成度合いを考えた時、仮にISILが中東地域で力を失っても、世界を脅かすテロ集団は決して消え去る事は無く、第2・第3のISILがいくらでも出てくるのは確実。


しかも欧米の影響を受けた近代民主主義国家と暴力集団との共存共栄は不可能。


これらの国々との利害の衝突が最も少ない日本ではあるが、生半可な気持ちで過激派テロ集団を見てはならないのだ。


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プロフィール

暴れん坊侍

Author:暴れん坊侍
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妻(日本人)と娘・息子の4人家族を持つ生粋の日本人。

政治に目覚めたのは1982年冷戦まっただ中の頃。信頼できる情報を得る手段が少ない時代だった。

きっかけは、マモーノヴァ・ヴォズネセンスカヤ著「女性とロシア」。自由平等の理想天国だと宣伝されていた共産国家ソ連が牢獄国家だと知り、マスコミと教育機関による情報操作によって真実が隠されウソを信じ込まされている現実をまざまざと知った。


インターネットが一般化しだしてからネットを中心に活動を始めたが、保守系政治活動の中に潜むスパイの策略にかかって仲間を失ったのを機にそうした運動とは距離を置いている。


2014-11-02よりブログ始動

※ だいたい勢いで記事を書いてしまうので、誤字・脱字・文章表現のまずいところなどあるが、アップした後で修正するのが常である。ご了承願いたい。

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